日々是憂日

日々是好日ー人生は好い日ばかりがつづいているかな?をちょっと逆転してみると見えてくる日々のことを綴る

土を捨てた農民

中国の農民大移動のドキュメンタリーを見ました、

見渡す限り白亜の一戸建てが

しかも同じ建物がびっしりと並ぶ

ピカピカの大団地。

そこへいかにも辺鄙な農村からだという農民が

大挙してやってきて

暖房もある水道もあるトイレは水洗という

素晴らしい暮らしが待ち受けている

かのように

説明を受けているわけですね。

私、その瞬間から思いましたね、

この人たち、幸せになれないぞと。

果たして

「村にいる時は牛の糞を焼いて暖房してたからお金はかからなかった」

水もちょっと遠いけど井戸まで汲みにいけばただだった・・・

と始まるわけですね。

就職はむずかしい、その理由が

「おまえたち、読み書きできないだろ。それができるようになったら

世話してやる」というのでした。

運よく肉体労働にありついた人も

なんと賃金を支払ってもらえない。

やり方がまずいからきちんとやりなおしたら払ってやる

というわけです。

ああーー

そして彼らが元いた村は

すべての家が取り壊されるのですが

その緑あふれる村の美しいこと。

たぶん少数民族の村だったのでしょう。

新しい一軒の家ではわずかな庭の土を

畑にしようといじらしくも掘り返しているのですが

瓦礫ばかりが出てきて・・・

何が幸せなのかと

考えさせられるのでした。

便利さと不便さとだけで比べられるものかと。

NHKもときにはいい番組もあるんだなあ。