日々是憂日

日々是好日ー人生は好い日ばかりがつづいているかな?をちょっと逆転してみると見えてくる日々のことを綴る

お荷物

老婆には

ささやかながら

家と土地があって

土地は亡夫の

父からもらったもので

近くに亡夫の甥夫婦がいて

祖先の土地だから

こっちに名義変更したらと

独り身になった老婆に

言うのです。

はいはいとその通りにすれば

ただであげちゃうことになるんですよね?

40年も過ごした家と土地

ぽんとあげちゃうのは悔しい・・・

と思うのは

老婆の欲でしょうか。

死後はすぐに売れるといいけど

売れなければ

「空き家税六倍」って・・・

悩む老婆は

不動産というものが

実はこんなお荷物になると

人生の最後に知ったのでした。

その点、老婆の両親は

何一つ残さずきれいさっぱり

無一文で彼方へ去っていくという

いさぎよさで

今はもう見事だったねと

羨ましいくらいで

厳しい時代の申し子だった

両親を見直しておりまする。