日々是憂日

日々是好日ー人生は好い日ばかりがつづいているかな?をちょっと逆転してみると見えてくる日々のことを綴る

みのむし

昔、日本中をテレビが

総なめしたてのころ

評論家の大宅壮一が言いました

一億総白痴化」と。

ドストエフスキーの「白痴」。

黒澤明が映画化しました

原節子が美しかったこと。

という話ではなくて

今、テレビ離れが進んでいると

いいますが代わって

スマホ

日本中をスマホが総なめ。

大宅壮一はもういませんから

代わりに老婆が呟きました

「一億総みのむし化」

はい、みんなみんなみのむしに

見えます。

地下鉄、電車は言うに及ばず

レストランでごちそうを待つ間も

親も子もスマホ

みんなみのむしみたいに

殻のなかに閉じこもって

しまってて

他者の存在が目に入りません

目の前で殺人が行われたとしても

見えないのではないかしら。

だってみのむしは蓑の中に

閉じこもってて周りが

見えないのですから。

子供の時から

けんかや仲直りや

大人からの叱責や

多少のいじめも

体験して

自分の力で克服してこそ

社会の中で生きていけるのに

みのむしは

ちらりと外に出るとたちまち

くずれてしまいそう。

ああ今日も地下鉄電車に

ずらりと並んだミノムシを

見なければなりません。