日々是憂日

日々是好日ー人生は好い日ばかりがつづいているかな?をちょっと逆転してみると見えてくる日々のことを綴る

老いても

久々にテレビで小澤征爾氏の姿を拝見した。

病気もあって、衝撃を受けたほど

やつれておられたーー悲しいーー

けれどもいったん話し始められると

まさに小澤節炸裂。

日本の音楽家たちが台湾などに比べて

優等生でおとなしすぎる

そして指導してきた中学生たちの

小澤氏に捧げた合唱に対しても

「お行儀がよすぎる」と

きちんと批評された。

涙を流されながらも

批評すべきところは批評なさる。

つまり日本人は何かにつけて

おとなしく行儀がよく

言い換えればお茶目やお転婆になれない

もどかしさを感じていらっしゃるのだと思う。

冒険もしない、反抗もしない優等生のどこかが

ほころびよと、小澤氏は叫んでいるように

思えたのでした。

そして病後のやつれた相貌に反して

やはり情熱の小澤征爾の気焔は健在で

日本よ、もっと暴れよ

もっとお茶目になれと言って

わたしらすべてを励ましてくださっている

涙と共に感謝しました。そして

老いてなおこのほとばしる情熱の源は

「日本」というまとまった国の外の文化圏で

育ったお家のゆえかも

と思ったりしたのでした。

何にせよ

お元気でとテレビに向かって両手を合わせた

私にしては初めての行為でした・・・・