リリーマルレーン
戦争は一つの歌を生む
と
だれかが書いていました。
たしかに
「戦友」は名曲だと思います、
明治生まれの母は
この歌を聞いて泣きました。
ナチスドイツの中で生まれた
「リリーマルレーン」は
最初、行進曲みたいに
勇ましかったのを
ディートリッヒが
すすり泣くように歌ってから
第二次世界大戦の産んだ
名曲になりました。
ベトナム戦争では
「坊や大きくならないで」
という名曲が生まれました、
どれも悲しい歌です
そして
不幸な時代を色濃く写しています。
今
この日本で
これほどの名曲が生まれず
何十人もの少女たちが
束になって
学芸会みたいに
陽気に踊って歌って
いるのを見ると
ああ、日本は今
平和なんだなあと
思います、
涙を絞るような名曲が
現れるのは
不幸な時代の出現・・・?
とすれば
今しばらく
老婆は安心していて
いいのでしょうね?・・・