日々是憂日

日々是好日ー人生は好い日ばかりがつづいているかな?をちょっと逆転してみると見えてくる日々のことを綴る

シュウカイドウ

明日死ぬとわかっていても

「木を植える」男の物語を

読んだような記憶・・・

庭の片隅に私はシュウカイドウを

植えました。

そう、明日、死ぬかもしれないのに。

かわいい花です、

いかにも日本独特の花のように

ーーほんとはマレーシアあたりの原産ーー

片隅でひっそりと

でもつつましい赤い花びらは

ちゃんと見事な存在感。

なんと花言葉

片思い・親切・丁寧・可憐な人・繊細・恋の悩み・未熟

といっぱいあるようですが、

「可憐な欲望」という

不思議なのもあって

私はこれが一番お気に入りです。

だって、「可憐な」「欲望」ですよ!

小さくて目立たなくて

弱い存在のように見えていて

実は「欲望」を隠しているのです、

なんの欲望でしょう?

もちろん「生きる」こと

願わくば「たくましく生きること」

ではないでしょうか。

敗戦前後、何一つ満足なものが

得られなかった時代の日本人は

可憐な欲望に満ち満ちていて

復活を遂げました。

今、私は持ち得るものをすべて

持ってしまいました、

スイッチでなんでも叶えられる時代

もはや「欲望」がしぼんでしまいました。

テレビで見る貧困国の子供たちが

なぜあんなに生き生きとしているのか

わかるような気がします。

庭の片隅にシュウカイドウを植えながら

私に再び「可憐な欲望」が

もどればいいなと

思ったのでした。