日々是憂日

日々是好日ー人生は好い日ばかりがつづいているかな?をちょっと逆転してみると見えてくる日々のことを綴る

石臼・・・

いえいえ、私のことではありませんよ

ま、体型は別として・・・

友人の本音です

彼女の夫は定年後延々と

うちにいて

毎日じっとテレビの前に座って

おりましたが

ついに82歳をもって生涯を閉じました。

友人は告白したのです

私にとって晩年のあの

「こたつ前の夫」は

お地蔵さまでございましたよ

はい、三度三度お供えをして

それがすむと下げて台所で洗い物をして

会話もないので

私もこたつでじっと黙って

編み物をするばかり。

彼は旅行に行く趣味もなく

これという趣味もなかったので

ひたすらテレビがお友達だったのですね

水戸黄門」は必ず見てましたが

私にはなんの興味もありません

私ひとりになってみると

なんとまあそこに自由が開けておりました。

好きな時に旅に出る、

好きな時に好きなものを食べ

好きな時に寝て

とまあ、

自分の時間が100パーセント。

振り返れば

あの存在は別に嫌いではなかったけれど

石臼みたいに

私の足を踏んでましたね。

ただ、私には夫婦という家庭を崩そう

なんて気持ちはないし

好きとか嫌いを越して

責任感で持ちこたえておりましたね。

なので石臼を引っ張っては歩けないから

私はじっとしていなければならなかった

のです。

さ、こんなことあなたに話して

彼にはお詫びを言わなくてはなりません

でも

これが「解放」でなくてなんでしょう。

明日、私、ひとり旅です

以前から行ってみたかった

会津」へ行きます・・・

ごめんなさい、あなた。

でもありがとう・・・