2017-11-11 ある遺言 日記 昔、とても尊敬していたある学者がいました。 つつましく、温和で、それはそれは知性の人でした。 ついに治らぬガンと診断され入院 いよいよというとき 奥様にこう言われたというのです 「あなたはもう少し楽しんでからおいで」・・・ この言葉を いまこの頃になって思い返し 励まされているのです。 そうか、やがて行くこの道を 「楽しんでから行く」(「行く」は「逝く」でもいい) のもいいな。 ま、楽しめたら、の話ですがーー しかし、楽しめるものなら ただそれだけをあてにして 生きていくのも一つの手立て ではないでしょうか。 と 行く道の終わりが見えてきた 老婆は慰められるのでございます。