日々是憂日

日々是好日ー人生は好い日ばかりがつづいているかな?をちょっと逆転してみると見えてくる日々のことを綴る

老人の余生

お向かいにちょっと

いやな老人が住んでいて

表に出て私が何か

例えば垣根の剪定で

ちょきちょき始めると

決まって

カーテンを少し開けて覗いているのですね。

これがいやでいやでたまらなく

ご近所ストレスの最たるものなのです

がーー

実はすぐ目の前に面したその家の

縁側にテレビがあって

老人はテレビを見つつ

物音がするたびに気になって

カーテンをそっと開けてのぞくのです。

ですけど

この老人

自分で食事の用意はしなくとも

お嫁さんがいて

全部してくれるのです。

息子と妻は先に逝き

二人で暮らしているのです。

なんとも陰気な家なのですが

私、ふと思いました

1日じゅうテレビを見ているだけの

生活には

そりゃ、近くでごとごと音がしたら

カーテンをあけて覗いてみたくなるんだろうな。

1日、あのくだらないテレビに釘付けの暮らしは

地獄の沙汰・・・

そうか

こちらでちょくちょく働くところを

見せてあげるのも

老人福祉の一つかなーー

とね。

でも

この考えはたちまち吹っ飛んで

やっぱ

覗き見されるのは

ほんとにいやーーなものでございますよ。